こまつ座:(井上ひさし・ 「the 座」創刊号より・ 84 年 4 月) 「the座」創刊号(84年4月)より
 

英語の定冠詞の“ the
(ザ)”に一座の“座”」

座という字の成り立ちは、屋根があって、人が二人以上いて、その下に土がある。こまつ座の劇場を持つという夢の実現にあたって、まずは紙の劇場として「 the 座」がスタートした。
 


 
 

      
 
 

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第41号:頭痛肩こり樋口一葉
 

自立の夢 井上ひさし

一葉は筆一本で暮らしを立てたかったのです。/『知による自立』/これこそが彼女の悲願でした。しかし彼女の時代では、これはほとんど暴挙に近かった。(略)ほんの僅かな間だけだったけれども、とにかく一葉は原稿料で生活することができた。与謝野晶子には歌の結社の経済力がありましたから、結局のところ、真の意味の職業的女性作家は明治大正を見渡しても一葉しかいないのです。/しかも、この経済的自立という悲願を実現しかけたとき、病魔は情け容赦もなく彼女をこの世から連れ去って行ってしまった。/実現しかかって消えてしまった一葉の、自立の夢。/『もしも彼女がもっと永く生きていたら、近代日本の文学史はどんな風になっていただろうか」と想像するときの切ないような楽しさ。わたしの一葉好きは、このあたりからも来ているらしいのです。

桜-夏子さんへの手紙 井上 都

・・・桜の季節からこっち、なにかにつけ、あなたのことを、考えては我に返り、また考えては話しかける、そんな日々が続いています。/もう、どのくらいになるでしょうか・・・。/あなたの生涯に思い馳せては、自分の毎日を省みる、あなたが書き残しているように、生きる時を隔ててはおりますが、『つひに破るべき一生』であることに変わりはない自分というものを、なんとか悔いのないように掴みたいものだと思い始めて・・・そう、16年は過ぎてしまいました。

特集:樋口一葉

痛む頭に膏薬貼って 凝った肩には荷物を担ぎ 今日も仕入れに樋口一葉 貧乏坂のぼって 母子坂くだって

俳優インタビュー

有森也実(樋口夏子)
「明治という不自由な時代に 自由を求めていた樋口一葉」

安奈 淳(稲葉 鑛)
「十何年間、恋焦がれた役だもの 命がけで取り組まなくちゃ」

岩崎加根子(樋口多喜)
「いつも新鮮に役にのぞむ 初めてづくしのこの舞台」

風間舞子(中野八重)
「五度目の中野八重役 舞台の不思議と楽しみ」

新橋耐子(花螢)
「女優としてのバイブルを抱いて 生者と死者の世界を生きる」

渡辺 梓(樋口邦子)
「死ぬのも怖くはないけれど 生きるのだって怖くはない」

お問合わせはこまつ座出版部まで
03-3851-6180
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