「the座」創刊号(84年4月)より
英語の定冠詞の“ the
(ザ)”に一座の“座”」
座という字の成り立ちは、屋根があって、人が二人以上いて、その下に土がある。こまつ座の劇場を持つという夢の実現にあたって、まずは紙の劇場として「 the 座」がスタートした。
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第39号:貧乏物語
河上家の次女 井上ひさし 大正から昭和にかけて、世の中の有様が目立って変わり始める。たとえば、第一次世界大戦の間に工業生産額が五倍以上にふえた。「遅れている」といわれていた農業にしても同時期の生産額は三倍近くも伸び、日本はいわゆる「大国」の一つに、そして重工業国の一つになった。(略)河上家の次女、芳子は、このような時代に生を享けた。彼女の父は「わが国におけるマルクス主義経済学の開拓者」といわれる河上肇であるが、以下、その父の『自叙伝』や『書簡集』をめくりながら、河上家の次女の小伝を編んでみる。(「新潮」1996年9月発行より) 大正デモクラシーの時代が関東大震災で幕を閉じた。「昭和」と改元された新しい時代が、ラジオ放送とともに幕を開け、モダンガールが街を闊歩し、さまざまな職業夫人が活躍し、ひたすら戦争へと突き進んだ。荒れ狂う時代の嵐の中に、母がいて、妻がいて、そして娘たちがいた。 稽古場に丸い大きな時計がある。/その時計は、稽古場奥の仮説の舞台を遠くから見下ろす位置にあり、セットのボロ家に飾られているこの家の主人河上肇の肖像写真と、高い位置でまっすぐに向き合っている。/初日の16日前の午前11時30分、その時計と写真が見つめるなか、『貧乏物語』の稽古が、すでにはじまっていた。 |
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俳優インタビュー 銀粉蝶(金澤クニ) 吉添文子(加藤初江) |
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お問合わせはこまつ座出版部まで 03-3851-6180 |
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