こまつ座:(井上ひさし・ 「the 座」創刊号より・ 84 年 4 月) 「the座」創刊号(84年4月)より
 

英語の定冠詞の“ the
(ザ)”に一座の“座”」

座という字の成り立ちは、屋根があって、人が二人以上いて、その下に土がある。こまつ座の劇場を持つという夢の実現にあたって、まずは紙の劇場として「 the 座」がスタートした。
 


 
 

      
 
 

こまつ座:オンラインチケットサービス

第35号:黙阿彌オペラ  « The座 « HOME

« 前へ   次へ »    
第35号:黙阿彌オペラ
 

前口上 井上ひさし

『文学』(昭和34年・1959年4月号、岩波書店発行)に、演劇評論家の根村絢子さんが『もっと翻訳劇を』という表題の論文を発表なさいました。以来、新作戯曲に取りかかる前は、頭を空っぽにしてこの論文を読むのがわたしの習慣、というより儀式のようなもので、数数の示唆に富んだ、ほんとうにすばらしい演劇論なのですが、その中に次のような文章があります。/<ヨーロッパ演劇とは科白劇のことであるという、きわめて初歩的な、と同時にもっとも本質的な認識・・・・・・><日本の音楽がヨーロッパ音楽の一環であることは、日本の作曲家、演奏家、音楽批評家そして音楽ファンにとって常識にすぎない。でも、日本の新劇が、ヨーロッパ演劇の一環であることを知っている人は、極めて少ない・・・・・・>/右の二つの文章を、うんとせっかちにまとめますと、『新劇も世界演劇の一部となすものである以上、まず科白劇を大切にすべきである』ということになろうかと思いますが、じつはこれがこの『黙阿彌オペラ』の主題でした。

特集 黙阿彌物語 文・小田豊二

江戸を代表する歌舞伎狂言作者黙阿彌。その一生もまた大芝居。律儀な働き者の父の期待を裏切り、子供の頃から、遊蕩生活。その序幕から、抱腹絶倒。そのままいけば、遊び人か幇間か。だが、一幕から早くも暗転。作者になるのも、ひと苦労。病に臥したり、家業を継いだり。やっとなれた見習い作者も、弟死んで、ふたたび断念。二幕になって、ようやく立派な立作者。だが、それは名ばかり、実体はなし。そこにひとりの名優が現れてからが正念場。運が向いての、名作地獄。泥棒ばかりの白浪作家。さて、大詰の晩年は、涙なくして見られない、悲しき江戸っ子、明治の餌食。さあ、いいとこ、いいとこ。黙阿彌物語の幕があく。

座談会●演劇ってなんだろう19 劇場運営について

「紀伊國屋書店のさらなる演劇支援。2つ目の劇場サザンシアターを開場」

ゲスト 松原治紀伊國屋書店社長

俳優インタビュー

辻 萬長(河竹新七)
「からだの不思議 記憶の不思議」

溝口舜亮(及川孝之進)
「舞台の世界は虚構ではない。時代を撃つ役者でいたい」

松熊信義(円八)
「たった一度の高座体験。しぶとさ逞しさを出したい」

松本きょうじ(久次)
「芝居の世界に出会わなかったら、僕は何をしていただろう」

朴 勝哲(陳青年)
「課題はひと言の台詞。どこまで思いをこめられるか」

梅沢昌代(とら・おみつ)
「江戸弁、声色、二役を思いっきり楽しみたい」

角野卓三(五郎蔵)
「先が見えないから面白い。希望と不安をエネルギーに『跳ぶ』」

島田歌穂(おせん)
「子守り歌に聞いた『椿姫』。『おせん物語』を演じて歌う」

この人の仕事場7 殺陣・國井正廣

「殺陣師の美学がつくる、舞台空間の一瞬の殺気!」

お問合わせはこまつ座出版部まで
03-3851-6180
« 前へ   次へ »