こまつ座:(井上ひさし・ 「the 座」創刊号より・ 84 年 4 月) 「the座」創刊号(84年4月)より
 

英語の定冠詞の“ the
(ザ)”に一座の“座”」

座という字の成り立ちは、屋根があって、人が二人以上いて、その下に土がある。こまつ座の劇場を持つという夢の実現にあたって、まずは紙の劇場として「 the 座」がスタートした。
 


 
 

      
 
 

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第27号:頭痛肩こり樋口一葉
 

前口上 井上ひさし

一葉女史樋口夏子の両親の生き方を冷静に眺めれば、これは典型的な社会登攀者、つまり、たいへんな成り上がり者の半生と言っていいでしょう。(略)二人の、とくに母瀧子の成り上がり意識は強烈で士分になった途端、彼女は自分の過去をすっかり忘れてしまいます。そこで、樋口家の法定相続人になった夏子にこんな残酷なことさえ言います。(略)「うちは士分の家柄、つまらない仕事で私を養おうというなら、私は死ぬよ」と圧力をかける。これでは夏子も頭痛持ちにならざるをえない。しかし、こう言った母親の隻言半句が夏子に強い「零落意識」とそれに対抗するための烈しい「上昇志向」を植え付けたことはたしかで、ひょっとしたら夏子の母のこの成り上がり根性が、後世の日本人に一葉の文学贈ってくれたのかもしれません。

特集 樋口一葉

◆樋口一葉の生涯 哀切の余韻、生と死のはざまで

①新出書簡の周辺 "奇跡の14カ月"の最終ラウンド

②奇跡の14カ月 名作を同時に並行執筆 

③久佐賀義孝との関係 出世払いのスポンサー探し

見えない手 前田愛

一葉の財産 井上ひさし

座談会●演劇って何だろう14 樋口一葉作品の朗読について

「樋口一葉作品を朗読し続けて25年。語り手と聞き手がつくる劇的世界」

ゲスト 幸田弘子(女優・舞台朗読家)

俳優インタビュー

大塚道子(樋口多喜)
「若くして死んだ兄の御魂さまに見守られている」

新橋耐子(花螢)
「生者と死者がことばをかわす、にぎやかな夢の中・・・」

高汐 巴(稲葉鑛)
「生きていることが輝いてくる、新しい世界との出会い」

西山水木(中野八重)
「全力を尽くして、この役にぶつかります」

宮崎淑子(樋口夏子)
「演じるということは、本当の私に向き合うこと」

山本郁子(樋口邦子)
「夢は現実になると信じて、作品に出会いたい」

この人の仕事場2 照明・服部 基

「照明で匂いを感じさせられるか!紀伊國屋ホール照明室での思い」

お問合わせはこまつ座出版部まで
03-3851-6180
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